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「打切り誤差」についてわかりやすく解説|浮動小数点形式の仮数部で発生する誤差(基本情報技術者)

|打切り誤差とは?

 浮動小数点形式の仮数部で発生する誤差の一つとして「打切り誤差(だきりごさ)」という現象があります。打切り誤差は、浮動小数点形式で表現される数値が、その有効桁数の制限によって正確な値から切り捨てられることによって生じる誤差です。

 

 具体的な例を見てみましょう。

 仮想的な値として、0.123456789を考えます。この値を浮動小数点形式で表現する場合、仮数部の桁数に制約があるため、有効桁数に応じて小数点以下の桁が打ち切られます。例えば、有効桁数が6桁の場合、0.123456789は0.123456として表現されます。

 この打切りによって、元の値との差が生じ、誤差が発生します。打切り誤差は、桁数の少ない数値を取り扱う際により顕著に現れます。計算結果に対して要求される精度が高い場合や、繰り返し計算を行う場合には、打切り誤差が蓄積されることで精度の劣化が生じる可能性があります。

 

 打切り誤差は、数値の精度を失ってしまうことにより、計算結果に誤差が生じる原因となります。特に、長い仮数部や小さな差を持つ数値を扱う場合には、打切り誤差による誤差が顕著に現れることがあります。

 

|打切り誤差を回避する方法とは?

 打切り誤差を回避するためのアプローチとしては、より多くの桁数を用いるか、適切な丸め方を選択することがあります。また、計算結果に対して必要な桁数を事前に評価し、適切な精度を保つように設計することも重要です。また、精度の高い浮動小数点数の使用や、適切な演算手法の選択も打切り誤差の軽減に役立ちます。

 

|まとめ

 打切り誤差は、浮動小数点形式の仮数部で数値を表現する際に生じる一般的な誤差です。

 打切り誤差は、数値の表現や計算において注意が必要な要素です。特に、数値の桁数が重要な場合や、微小な差を正確に評価する必要がある場合には、打切り誤差による誤差が影響を及ぼす可能性があります。そのため、適切な数値表現や演算手法の選択によって、打切り誤差の影響を最小限に抑えることが重要です。

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