政府も後押しするリスキニングの重要性が高まっています。
そんな学び直しとして是非取得しておきたい資格の「ITパスポート試験」とは、どういったものなのか解説していきます。
ITパスポート試験とは、どんな資格?
どんなメリットがある?
独学でも取得できるのか?
効率の良い勉強法はある?
文系でも取れる?
どーも、こんにちは。
ITパスポート試験に向けて勉強中のjugemkkです。
みなさんは、「ITパスポート試験」という資格についてご存知でしょうか?
「ITパス」と略して言われることも多い国家試験ですね。
ITとは、「Information Technology(インフォメーション・テクノロジー)」の略で、日本語にすると「情報技術」となります。
ITは、コンピュータやインターネットなどを使用した技術で、わたしたちの社会や生活に欠かせない技術産業の分野です。
そんなITに関連した資格なので、わたしのような文系な方やIT企業に勤めていない方には関係ない資格、と思っている方もいることでしょう。
ですが、このITパスポート試験の資格はどんな人でも取っておけば役立つ資格なんです。
ここでは、「ITパスポート試験とは何か?」という基本的な知識と、なぜ取っておくべき資格なのか、について解説していきます。
学習にあたり独学でするという方に向けて、学習法のいろいろ紹介するので最後までご覧いただけると幸いです。
この記事の目次
■ITパスポート試験とは?
ITパスポートとは、IT(情報技術)に関する基礎知識を証明する国家試験です。
この国家試験は、経済産業省が実施する情報技術者試験のひとつで、入門レベルの試験となり毎年多くの方が受験されている国家試験です。
では、どのような国家試験なのか解説していきます。
●ITの基礎知識があることを証明できる国家試験である。
ITパスポートは情報処理技術者試験の一区分である国家試験です。
国家試験ですが、受験するのにとくに制限はありません。
近年、DXが推進され、企業におけるIT化が進んでいます。
そこで問題とされているのが、「IT人材不足」です。
ITパスポート試験では、仕事をするために最低限必要とされるIT知識が身に付いていると証明できる国家試験なのです。
またITパスポートでは、ビジネス知識も問われる内容となっているため、就職や転職に有益な資格試験といえます。
ITパスポートは、公式サイトでも言われているように、社会人・これから社会人になる人が備えておくべき、ITの基礎知識を証明するものです。
<iパスとは?>
つまりIT業界以外の方、文系の学生でも、関係なく有効な資格試験なのです。
実際に受験している方の割合を見ると、IT企業に勤めていない方のほうが多く受験していることが分かります。
<応募者データ>
わたしたちが生活する現代社会は、PCやスマートフォン、タブレットなどIT機器との触れ合いを避けて通ることはできません。
もちろん、これは仕事でも言えることです。
ITパスポート試験は、国家試験として認知度も高まってきています。
また誰でも受験でき、すべての人に意味があるこの資格試験は、企業からの信頼も厚くなります。
ITの基礎知識といっても、気になるのは難易度ですね。
次は、難易度について解説していきます。
●独学でも取得できる難易度
現在、経済産業省が実施している情報技術者試験は、全部で12試験あります。
ITパスポートは、12の試験のうち一番難易度の低い試験となります。
合格率は、例年50%前後とされています。
これは、決して難しくない数値といえるため、これから情報技術者を目指す方は、ITスキルのはじめの一歩としてふさわしい資格試験といえます。
ITパスポートは、パソコン操作に苦手意識を持っている方でも、ちゃんと独学で取得出来る難易度になっています。
そう考えると、情報系の学生や社会人であれば簡単と感じるかもしれませんね。
うらやましい限りです。。。
資料として、直近の受験した人の数は、以下の通りご覧いただけます。
<応募者データ>
ITパスポートを取得したら、次は「情報セキュリティマネジメント試験」があります。
こちらは、また別の機会に解説できたらと思います。
次は、試験内容について解説していきます。
●試験の内容・受験料
ここでは試験の詳細を解説していきます。
〇問題の内容について
ITパスポートの試験は全100問で、大きく3つの問題ジャンルに分かれています。
<ストラテジ系/経営全般に関する問題>
「企業と法務」「経営戦略」「システム戦略」から出題されます。
<マネジメント系/IT管理に関する問題>
「開発技術」「プロジェクトマネジメント」「サービスマネジメント」から出題されます。
「基礎理論」「コンピュータシステム」「技術要素」から出題されます。
詳しい出題範囲は、公式のシラバスから確認できます。
〇合格点について
総合評価で1000点中600点以上、分野別評価点で1000点中300点以上で合格となります。
ITパスポートには総合評価点と分野別評価点の2つがあり、どちらも基準を達成していなければ合格できないようになっています。
そのため、得意な分野のみ学習して不得意な分野は捨てるといったことが出来ない仕組みです。
〇試験の方法について
試験は四肢択一方式ですが、PC上で回答する「CBT(Computer Based Testing)方式」を採用していきます。
※CBT(Computer Based Testing)方式とは、コンピュータを利用して実施する試験のことです。
このCBT方式に慣れていない方は、試験当日までに練習しておくことをお勧めします。
公式で練習できるようになっています。
参照元:iパスITパスポート試験「CBT疑似体験ソフトウェア」
また採点方式は、IRT(Item Response Theory:項目応答理論)に基づいて解答結果から評価点を算出されます。
〇受験料について
ITパスポートの受験料は5,700円(税込)です。
※支払い方法は、クレジットカード、コンビニ払い、バウチャーから選択できます。
※払い戻し等は出来ません。
情報技術者試験だけあって、申し込みからインターネットを使用した形式が主となります。
ITパスポート試験の勉強を機にIT関係に慣れておきましょう。
では、次に開催時期や時間について解説していきます。
●試験の時間・実施時期
〇試験時間について
ITパスポート試験の試験時間は、120分です。
遅刻は認められますが、終了時間は変更できないので注意しましょう。
約2時間の試験時間ということもあり、試験会場により午前・午後・夜間の計3回実施されている会場もあります。
120分は、意外に短く感じるので、試験直前の学習では時間を計って行うことをお勧めします。
〇試験の実施時期
たいていの試験には実施時期があります。
ITパスポート試験は、全国で随時行われている試験です。
※都道府県や会場により異なります。
ITパスポート試験公式サイトでは、3カ月先までの予定が確認できるので、一度見ておきましょう。
忙しくて平日に試験を受験するのが難しい方でも、お休みを利用して2時間試験を受けることが出来るのは有難いですね。
〇合格発表について
ITパスポート試験は、受験した月の次月に合格発表となります。
合格者には、経済産業大臣より「情報処理技術者試験合格証書」が交付されます。
以上がITパスポート試験の解説となります。
いかがだったでしょうか、思ったより手の届く国家試験と感じていただけたでしょうか。
さて、次はITパスポート試験を合格資格取得できたらどんなメリットがあるのか、解説していきます。
■ITパスポートのメリット・必要性
ITパスポート試験は、ITを利用する人すべてに必要な資格と解説しました。
この資格は、IT・経営全般に関する基礎知識を持っているという証明になるため、就活や転職に有利に働きます。
ですが、一番のメリットは、「最低限必要なIT知識」が身に付くというところにあると思います。
IT技術が、あまり関係ないと思われる職種も、今後絶対に必要になってきます。
今はまだIT人材不足とされているため、早めに取り組んだ方は数年先には重宝されること間違いないでしょう。
ITパスポート試験をはじめの一歩として、今後「情報セキュリティマネジメント試験」や「基本情報技術者試験」などにチャレンジして、自分のITスキルを高めていくことをお勧めします。
それでは、気になるITパスポート試験合格に向けての学習方法について解説してきます。
■ITパスポート試験の学習法について
ITパスポート試験は、情報技術者系試験の中で合格率が50%前後となっており、2人に1人合格していると考えると難易度も低いとされています。
最年少の合格者では、7歳の方が合格されています。
驚きな反面、やはり生まれたときからIT技術に溶け込んだ生活となっていると学習もスムーズにいくのでしょうね。。。
ですが、ご安心ください。
統計を見てみると社会人の方が学生たちよりも合格率は高くなります。
しっかりと取り組むことが大事なんです!
ここで紹介する学習方法を参考にして、自分なりのベストな学習方法を見つけていただけると幸いです。
●まずは過去問を解いてみること
スクールでも独学でも学習を始めるにはまず自分のIT知識レベルを把握することが超大事です。
自分のIT知識レベルがわかれば、そのあとに書籍などを探しに行きましょう。
もちろん最初の過去問題について、全然できなくても大丈夫です。
自分が、「どのレベルなのか」「どの分野が苦手なのか」などを知るためのものです。
出来が悪いからといって、取り組む前に諦めるのはダメですね。
ITパスポート試験の過去問は、公式サイトで公開されています。
参照元:パスITパスポート試験「過去問題(問題冊子・解答例)」
●一日の学習時間を決めましょう。
学校での試験のように3日前から詰め込もう!なんて無駄です。
そもそも仕事で活用するスキルがまったく身に付かないので、絶対にしないでください。
過去問を解いたことで自分のレベルが確認できたので、次は一日にどれくらい学習すればよいか、1日、1週間のスケジュールを見直しましょう。
<IT知識のない方の場合>
IT知識のない初心者の方が必要とされている勉強時間は約180時間といわれています。
これは、1日約2時間程度勉強すれば、およそ3カ月程度で合格レベルに達する計算になります。
<IT知識のある方の場合>
情報系の学校に通っている方やIT企業に勤めている方など、普段からITの環境にいる方は、約100時間で合格レベルに達するとされています。
IT基礎知識となるため、比較的早期に身に付くといことですね。
試験勉強は、通勤・通学にある程度の時間を要する方は、その最中に勉強ができると思います。
朝活として、早起きして学習する方法もありですね。
いろいろ試してみて、自分に合った学習スタイルを見つけるのが大切です。
●参考書などの書籍で学習する。
自分のIT知識レベルが把握できて、学習スケジュールが決まれば、参考書籍などを探しましょう。
参考書は様々なものがあるため、自分に合った参考書を探し出すことは容易ではありません。
初心者には、理解しやすいイラストが多く専門用語が理解しやすい説明となっているものを選ぶとよいでしょう。
また情報技術者試験は、更新頻度が高いため新しい版の書籍を選びましょう。
いくつかお勧めの参考書籍をご紹介します。
〇ITの知識に自信がない方へ
「いちばんやさしいITパスポート 絶対合格の教科書+出る順問題集」
とても分かりやすい言葉で解説されているので、最初に手にする参考書としてお勧めです。
また、この書籍は学習方法についても提案してくれるありがたい仕様となっています。
問題が沢山というよりは、教科書的な役割をしてくれるので公式サイトの過去問と合わせて活用すると効果的でしょう。
〇IT用語に拒否反応を示す方へ
「イメージ&クレバー方式でよくわかる 栢木先生のITパスポート教室」
この参考書籍は、イラストや例えでの説明が多く文字数の少ない書籍です。
IT用語は、横文字ばかりで覚えられないという方にもイラストや、それに関連する解説がされているので、文字だけの解説より理解しやすいと定評です。
IT初心者だと感じている方にお勧めの書籍になります。
〇文字をたくさん読みたくない方へ
「キタミ式イラストIT塾ITパスポート」
かわいいイラスト多い参考書籍です。
文系の方で、「ITのことなんか全然わからない」という方にも理解しやすい内容になっています。
イラストや漫画形式で解説が進んでいくのが特徴で気軽に学習できると定評です。
こちらもIT初心者向けの書籍になります。
〇問題をたくさん解きたい方へ
「かんたん合格 ITパスポート過去問題集」
とにかく問題を解いて解説をみる学習が向いているという方は、教科書・参考書系と併用して問題を解きたいという方へお勧めの書籍です。
公式サイトでも過去問はできますが、この書籍は頻出問題・過去問題を試験勉強用にまとめた構成になっています。
解説が非常にわかりやすく、理解しやすい内容なのでしっかりと取り組むことができるでしょう。
●通信講座を受講する
ITパスポート試験は、IT基礎知識が身に付く初心者向けの国家試験ということで、いろんな会社から通信講座が実施されています。
独学が苦手、モチベーションが維持できないといった方は、サポート体制が整っている通信講座をお勧めします。
通信講座のメリットは、参考書や問題集が準備されているためスムーズに取り組むことができます。
●サイトを活用する
ITパスポート試験は、試験対策として学習サイトがあります。
ぜひ利用しましょう!
公式サイトで過去問題でもよいですが、このサイトは解説もしっかりとされているのでお勧めです。
次は、独学をする方に向けて応援します!
■独学で挫折するまえに
独学での学習は、モチベーションを維持するなど結構つらいですよね。
挫折しそうになったら、次の方法を試してみてください。
●専門用語だらけでつらい。。。
慣れないIT用語の解説を読んでも、なかなか頭に入ってこない時ってありますよね。
そんな時は、分からない言葉をひたすらメモしていきましょう。
メモした言葉は、あとでインターネットで検索して解説を探しましょう。
理解できたら、わからないリストから削除しましょう。
この検索して調べるという行為が、勉強になります。
インターネットで検索して解説ページに辿り着くということも、ITに触れる学習として役に立ちます。
参考書籍よりも分かりやすい解説をしていれば、万々歳です!
●全然暗記できない。。。
書籍を読んでも全然暗記できない。
そんなときもありますよね。
そもそも暗記はお勧めしません。
基本がわかっていないのに、言葉だけ暗記しようと思っても意味がないからです。
用語を覚えたいときは、誰かに解説するようなイメージで言葉にすると格段に頭に入ってきます。
一度、試してみてください。
■まとめ
いかがだったでしょうか?
今回は、ITパスポート試験について解説してきました。
これからの社会に求められている人材として「IT人材」があります。
そのIT知識の基礎を学ぶためにも、このITパスポート試験を合格して、普段の生活や仕事に活かしていくとよいのではと思います。
試験勉強も約3カ月と比較的短期間で済みますし、なにより試験が随時行われているのは非常に有利になります。
受験を迷っていた方、独学で頑張る方、通信講座などで頑張る方、いろいろな方の参考になればjugemkkもうれしいです。
自分に合った学習方法で合格を目指しましょう!
それでは次の解説でお会いいたしましょう。