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「ベクトルとスカラ」について解説|数値計算(基礎理論・基本情報技術者試験)

ここでは、数値計算における「ベクトルとスカラ」「ベクトルに関連する概念」について、以下に解説していきます。

|ベクトルとスカラの概要:

 ベクトルは大きさと方向を持つ量であり、物理的な量やデータの表現などに利用されます。

 一方、スカラは大きさのみを持つ量であり、通常の数値を指します。

 例えば、速度や力などのベクトル量と、質量や温度などのスカラ量があります。

 

|ベクトルの和(差):

 2つのベクトルを足し合わせることをベクトルの和と言い、ベクトル同士の位置関係を示す際に用います。

 ベクトルの差は、ベクトルの和にマイナスをかけたものです。

 

|ベクトルの実数倍:

 ベクトルに実数をかける演算をベクトルの実数倍と言います。

 実数倍によってベクトルの大きさが変化し、方向は変わりません。

 

|基底ベクトル:

 ベクトル空間を張るための基本的なベクトルを基底ベクトルと呼びます。

 2次元空間ならばx軸とy軸、3次元空間ならばx軸とy軸とz軸が基底ベクトルとなります。

 

|1次従属と1次独立:

 ベクトルが一次従属とは、あるベクトルが他のベクトルの線形結合で表されることを意味します。

 一次独立とは、ベクトルが互いに独立していて、一つのベクトルも他のベクトルの線形結合で表されないことを意味します。

 

|単位ベクトル:

 大きさが1であるベクトルを単位ベクトルと呼びます。

 主に方向を表現するのに利用されます。

 

|ベクトルの内積

 2つのベクトルの内積は、それらのベクトルがどれだけ同じ方向を向いているかを示す量です。

 2つのベクトルの大きさとその間の角度の余弦を掛け合わせたものとして計算されます。

 内積はベクトルの類似度や直交性の判定に使われます。

 

これらの概念は、「数値計算」や「物理学」、「コンピュータグラフィックス」などの幅広い分野で応用されています。

 

以下にその活用例を解説します。

 

|物理学と力学:

 物体の運動や力学において、速度や加速度、力、位置などをベクトルとして表現します。

 ベクトルの方向と大きさを組み合わせることで、物体の運動や力の性質を解析することができます。

 

|コンピュータグラフィックス:

 3D空間のオブジェクトやカメラの位置、方向などをベクトルとして表現し、3Dグラフィックスの描画やカメラの移動・回転などを計算します。

 ベクトルの内積外積を利用して、照明や影の計算にも応用されます。

 

機械学習とデータ解析:

 特徴ベクトルやデータセットの次元削減、特徴量の抽出などにベクトルが利用されます。

 データの類似性や分布をベクトル空間で扱い、機械学習アルゴリズムの学習や分類などに応用されます。

 

|通信工学と信号処理:

 信号をベクトルとして表現し、信号の加工やフィルタリング、ノイズ除去、データ圧縮などを行います。

 特にフーリエ変換などのスペクトル解析では、信号を周波数成分のベクトルとして扱います。

 

|ゲーム開発と物理エンジン

 ゲーム開発においては、物理エンジンによる衝突判定や重力、物体の運動などをベクトルとして計算します。

 ゲーム内のキャラクターやオブジェクトの移動や挙動を自然に表現するために重要です。

 

|ロボティクスと制御技術:

 ロボットの動作や制御において、センサー情報や位置・姿勢情報をベクトルとして扱い、ロボットの動作計画や姿勢制御、軌道計画などに応用されます。

 

これらは一部の例に過ぎず、ベクトルとスカラの知識は数値計算において広範囲に活用されます。

これらの応用例を理解し、ベクトルとスカラの性質を把握することで、数値計算の応用範囲を広げることができます。

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