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必要なシステム構成の知識とは?用語や仕組みをわかりやすく解説|コンピュータシステム・基本情報技術者試験

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|はじめに

 システム構成とは、コンピュータやネットワークなどの機器やソフトウェアがどのように組み合わされているかを示す図や文書のことである。システム構成の知識は、基本情報技術者試験では、システムの要件や性能を分析したり、適切なシステムを設計したりするために必要である。実務では、システム構成を理解することで、システムの問題点や改善点を見つけたり、システムの運用や保守を効率的に行ったりすることができる。

 

 

1.システム構成とは何か?

 システム構成とは、コンピュータシステムを構成する要素やその関係性を表すものです。システム構成には、ハードウェア、ソフトウェア、ネットワークなどが含まれます。システム構成を理解することで、システムの性能や信頼性、拡張性などを評価したり、問題の原因や解決策を見つけたりすることができます。

 

①デュアルシステム(dual)

 デュアルシステムとは、同じ内容の処理を二つのコンピュータで行うことで、システムの信頼性を高める方法で、一方のコンピュータが故障した場合でも、もう一方のコンピュータが処理を引き継いでシステムを継続させることができます。デュアルシステムは、銀行や航空管制など、高い信頼性が求められるシステムに適しています。

 

②デュプレックスシステム(duplex)

 デュプレックスシステムとは、同じ機能を持つ二つのシステムを並列に動作させることで、一方が故障してももう一方が代替として働くようにするシステム構成です。

 デュプレックスシステムは、高い信頼性や可用性が求められる場合に用いられ、ホットスタンバイ(hot standby)とコールドスタンバイ(cold standby)の二種類があります。ホットスタンバイは、二つのシステムが常に同期しており、一方が故障したら即座にもう一方が切り替わる方式です。コールドスタンバイは、二つのシステムが別々に動作しており、一方が故障したら手動でもう一方に切り替える方式です。

 

マルチプロセッサシステム

 マルチプロセッサシステムとは、複数のプロセッサ(CPU)を一つのシステムに組み込んだもので、プロセッサ間でメモリや入出力装置などを共有します。マルチプロセッサシステムの利点は、処理速度の向上や負荷分散などで、欠点はプロセッサ間の同期や競合などが発生する可能性があることです。

・密結合マルチプロセッサ

 密結合マルチプロセッサとは、複数のプロセッサが共通のメモリやバスなどを共有して動作するもので、プロセッサ間の通信が高速であり、処理負荷の分散や並列処理が容易に行えます。しかし、プロセッサ数が増えると共有資源の競合や同期の問題が発生しやすくなります。

疎結合マルチプロセッサ

 疎結合マルチプロセッサとは、複数のコンピュータがネットワークで接続されているシステムです。各コンピュータは独立したメモリやディスクなどを持ち、自分のタスクを処理し、ネットワークを通じて、他のコンピュータとデータやメッセージをやり取りします。

 疎結合マルチプロセッサの利点は、コンピュータの追加や交換が容易であることや、故障時に他のコンピュータに影響が少ないことで、欠点はネットワークの遅延やオーバーヘッドが発生することや、データの整合性を保つために同期や排他制御が必要になることです。

 

クラスタコンピューティング

 クラスタコンピューティングとは、複数のコンピューターをネットワークで接続して、一つの高性能なシステムとして動作させる技術のことで、各コンピューターが分散された処理を行い、その結果を集約して出力します。

 クラスタコンピューティングによって、高速な計算や大規模なデータ処理などを効率的に実行することができます。また、一部のコンピューターが故障しても、他のコンピューターが代替して処理を継続することができるため、信頼性や可用性も向上します。

 

 

2.待機系の運用形態(バックアップサイト)

 待機系の運用形態(バックアップサイト)とは、システムの障害や災害などに備えて、別の場所に同じ機能を持つシステムを用意しておくことです。待機系は、本番系と同期してデータを更新したり、定期的にデータを転送したりします。待機系は、本番系が停止した場合にすぐに切り替えて業務を継続できるようにします。

 待機系の運用形態には、ホットサイト、ウォームサイト、コールドサイトなどがあります。

 

①ホットサイト(ホットスタンバイ)

 ホットサイトとは、本番系と同じ環境を常時準備しておき、障害発生時にすぐに切り替えることができる待機系のことで、障害復旧時間を最小限に抑えることができますが、コストが高くなります。

 

②ウォームサイト(ウォームスタンバイ)

 ウォームサイト(ウォームスタンバイ)とは、待機系の運用形態の一つで、主系と同じハードウェアやソフトウェアを用意しておきながら、データの同期は定期的に行うか、手動で行う方法で、主系に障害が発生した場合には、データの最新化や設定の変更などの作業が必要になりますが、コールドサイトよりも復旧時間が短くなります。

 

③コールドサイト(コールドスタンバイ)

 コールドサイト(コールドスタンバイ)とは、待機系の運用形態の一つで、本番系と同じハードウェアやソフトウェアを用意しておくが、電源は切っておくというものなので、障害発生時には、電源を入れてデータや設定を復元する必要があります。コールドサイトは、ホットサイトやウォームサイトに比べてコストは低いですが、復旧に時間がかかります。災害などで本番系が完全に使用不能になる場合に適しています。

 

3.RAIDの目的

 RAIDとは、「Redundant Array of Independent Disks」の略で、複数のディスクを組み合わせて一つの論理的なディスクとして扱う技術です。RAIDの目的は、ディスクの故障に対する耐性を高めることや、ディスクの読み書き速度を向上させることで、主に以下の2つです。

【データの高速化】

 データを複数のディスクに分散して書き込みや読み出しを行うことで、データアクセスの速度を向上させることができます。このように、データを分散して格納することをストライピング(striping)と呼びます。ストライピングを行うRAIDレベルには、RAID-0やRAID-5などがあります。ストライピングのメリットは、高速なデータ処理が可能になることです。ストライピングのデメリットは、一つでもディスクが故障すると、全てのデータが失われる可能性があることです。

【データの保護】

 データを複数のディスクに重複して書き込むことで、ディスクの故障に備えてデータを保護することができます。このように、データを重複して格納することをミラーリング(mirroring)やパリティ(parity)と呼びます。ミラーリングは、同じデータを二つ以上のディスクにコピーすることで、一方のディスクが壊れてももう一方からデータを復旧できるようにする方法です。パリティは、複数のディスクに分散したデータから算出される補助情報を別のディスクに保存することで、一部のディスクが壊れても残りのディスクからデータを復旧できるようにする方法です。ミラーリングパリティを行うRAIDレベルには、RAID-1やRAID-5などがあります。ミラーリングパリティのメリットは、高い信頼性や耐障害性が得られることです。ミラーリングパリティのデメリットは、必要なディスク容量が増えることや、書き込み速度が低下することです。

 

RAID-0 ストライピング(striping:分散格納)

・データを複数のディスクに分割して書き込むことで、読み書きの速度を向上させる方法です。

・ディスクの数だけ容量が増えますが、一つでもディスクが故障するとデータが失われます。

RAID-1 ミラーリング(mirroring:二重化)

・データを二つのディスクに同じ内容で書き込むことで、ディスクの故障に対して耐性を持たせる方法です。

・容量は一つ分しか増えませんが、一方のディスクが壊れてももう一方にデータが残ります。

RAID-2~4

・データにエラー訂正符号(ECC)を付加して複数のディスクに分散して書き込むことで、高速かつ耐障害性の高い方法です。

・しかし、ECCを計算するために専用のハードウェアが必要だったり、ディスク間の同期が難しかったりするため、現在ではあまり使われません。

RAID-5

・データとパリティ(偶奇検査)情報を交互に複数のディスクに書き込むことで、速度と耐障害性を両立させる方法です。

パリティ情報は、データの一部が失われた場合に復元するために必要な情報です。

・容量は一つ分だけ減りますが、一つのディスクが故障しても他のディスクからデータを復元できます。

RAID-6

RAID-5と同じようにパリティ情報を使いますが、二重化して書き込むことで、二つまでのディスク故障に耐えられる方法です。

・容量は二つ分だけ減りますが、二つ以下のディスクが壊れても他のディスクからデータを復元できます。

 

 

4.信頼性設計

 信頼性設計とは、システムが想定される環境や条件下で正常に動作するように設計することで、システムの故障率や寿命、保守性などを評価し、故障の原因や影響を分析し、故障を防止または回復するための手段を考えます。

 信頼性設計には、冗長化(redundancy)、分散化(distribution)、隔離化(isolation)などの方法があり、システムの品質や信頼性を高めることができます。

 

・フェールセーフ(fail safe)

 フェールセーフとは、システムに異常が発生した場合に、人や物への危害を最小限に抑えるように自動的に停止する仕組みのことです。例えば、電気錠のドアは、停電などの異常時には自動的に開くように設計されています。これは、人が閉じ込められたり、火災などの緊急時に脱出できなくなったりすることを防ぐためです。

 

フェールソフト(fail soft)

 フェールソフトとは、信頼性設計の一つで、システムが故障した場合に、最低限の機能だけを提供し続けることで、システム全体の停止を防ぐ方法です。

 

フールプルーフ(fool-proof)

 フールプルーフとは、ユーザーが間違った操作をしても、システムが安全に停止するか、正しい操作に誘導する仕組みのことで、システムの安全性や信頼性を高めることです。ユーザーのミスや不注意を防ぐことで、事故や故障を減らし、システムの寿命を延ばすことができます。

 

 

5.NASとSANとは

 NASとSANは、ネットワーク上にデータを保存するためのシステムで、ブロック単位でデータを管理するシステムです。

 

NAS(Network Attached Storage)

 NASとは、ネットワークに直接接続されたストレージ装置のことです。NASはファイル単位でデータを管理し、クライアントからのファイルアクセス要求に応じてデータを提供します。NASは一般的にTCP/IPプロトコルを使用し、NFSやSMBなどのファイル共有プロトコルをサポートしています。

 

・SAN(Storage Area Network)

 SANとは、専用のネットワークに接続されたストレージ装置の集合体のことです。SANはブロック単位でデータを管理し、クライアントからのディスクアクセス要求に応じてデータを提供します。SANは一般的にファイバーチャネルプロトコルを使用し、SCSIiSCSIなどのディスクアクセスプロトコルをサポートしています。

 

 

|おわりに

 システム構成とは、コンピュータやネットワークなどの情報システムを構成する要素やその関係を表すものです。システム構成の知識は、基本情報技術者試験では、システムの設計や運用に関する問題を解くのに必要です。また、実務では、システムの要件や性能を分析したり、システムの改善やトラブルシューティングを行ったりするのに役立ちます。システム構成の知識を身につけることで、情報システムの仕組みや動作を理解し、効率的かつ安全に利用できるようになります。

 

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