｜アンダフローとは？
浮動小数点形式の指数部で発生する誤差の一つに「アンダフロー」があります。アンダフローは、浮動小数点数の指数部が表現可能な範囲を下回ってしまうことで生じるエラーです。
浮動小数点形式では、指数部が数値の大きさを表現します。一定のビット数で指数部を表現するため、その範囲には限界があります。
アンダフローは、指数部が下限値を下回ることによって発生します。
｜アンダフローをもう少し詳しく
例えば、指数部を8ビットで表現する場合、-128から127の範囲の整数を表現できます。指数部の下限が-128の場合、指数部が-129以下の値を持つ数値を表現しようとするとアンダフローが発生します。このような場合、数値の正確な表現ができず、結果としてゼロやサブノーマル（非正規化数）などの特殊な値が返されることがあります。
アンダフローは、計算結果が非常に小さな値になる場合によく起こります。例えば、指数部が非常に小さな負の数を持つ指数関数の計算などが該当します。アンダフローが発生すると、計算結果が意図しないものになり、プログラムの正常な実行を妨げる可能性があります。
｜アンダフローの回避方法とは？
アンダフローを回避するためには、適切な対策を講じる必要があります。一つの方法は、計算の前にアンダフローが発生する可能性のある値をチェックし、適切な処理を行うことです。例えば、アンダフローが起こる場合には代替の計算手法を適用したり、結果を近似して処理したりすることが考えられます。
｜まとめ
アンダフローは、浮動小数点数を取り扱う際に生じる一般的な誤差の一つです。数値の範囲や精度に関する制約を理解し、適切な処理を行うことが重要です。プログラムの設計や計算の正確性を確保するために、アンダフローに対する適切な対策を行いましょう。
